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牛首の染色の歴史は、古老の伝承によれば、植物による染色は古くは一般 の家庭でも行い、決して難しい技法ではなかったといわれています。

特に藍染めは奈良平安時代の「正藍冷染」と酷似しており、ミヤマハンノキから染めたと伝えられる柿色、クロユリから発色に成功した緑色の言い伝えなど、素晴らしい伝承が残されています。

昭和54年古老の聞き取りから始められた染法は多種多様の研究が続けられています。染色の材料は山麓に生息する植物全てであり豊富ですが、 とにかく時間を必要とする染色です。

 
 
くろゆり染め
 
 

「一つの草からいろいろな色が染められる。」と言う夢のような伝説が村に伝わっていました。この幻の染めを追い求めて、辿りついたのがこの「くろゆり染め」です。

この染色は海抜800メートルの土地で栽培したくろゆりの花びら9000枚から色素を抽出し、各種の媒染剤にてピンク、紫、黄、緑、グレー等を発色させるものです。
特に、一つの植物から鮮やかな緑色を染めだす技法は過去に残されたものは無く、現在も植物染色に於いてはグリーン系に染める時は、藍染めと黄色の染料を掛け合わせています。この事からも、この「くろゆり染め」は、日本の植物染色関係者に大変貴重な染料と認められたものです。

 
 

白山麓周辺の植物から抽出される色は大半が黄色、茶色、鼠色です。以前は青色の材料である山藍が白峰村でも栽培されていましたが現在では見当たりません。赤色、紫色のない配色は一見地味ではありますが、粋人には好まれる色彩 感覚であり、現在残されている食料袋にその感性が感じ取れます。

江戸時代には奢侈禁止令により庶民の使用する色彩 までが制限され紅花染や紫根染は庶民には禁じられ、これに対して茶、鼠、納戸系統は制限外の色であり、この枠内で流行色が作られました。そして「四十八茶、百鼠」」といわれるように、人名、土地名、植物名などを組み合わせたいろいろの色名が江戸を中心に生まれました。

 
  ●以下に草木染めに使われる原料の一部をご紹介します。
 
黒百合
きはだ

緑・ピンク・茶・黄・紫・鼠など

くちなし
やしゃだま

ベージュ

ベージュ
みやまかわらはんのき
かりやす

オレンジ

すおう
あかね


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